【FOODEX JAPAN 2023 イタリア館レポートvol.3】日本未上陸のイタリアンエスプレッソを体験!「Caffè Italia カフェコーナー」

2023年3月7日(火)〜10日(水)の4日間、東京ビッグサイトにて開催されたアジア最大級の食品・飲料展示会「FOODEX JAPAN 2023」。

本記事は、同展におけるイタリア館の開催内容を5回にわたりレポートする第3回目。今回は、IIAC Japan(一般社団法人 国際カフェテイスティング協会-日本)の協力にて大盛況を収めた「Caffè Italia カフェコーナー」についてお届けします。

FOODEXにイタリアの街角が出現!?「Caffè Italia カフェコーナー」

「イタリアの朝は、一杯のカッフェから始まる」と言われるほど、イタリアの暮らしに欠かせないコーヒー。

今回イタリア館に4年ぶりに復活した「Caffè Italia カフェコーナー」には、IIAC認定資格を有するプロのバリスタが全国から集結。来場者に淹れたてのイタリアンエスプレッソを提供しました。

イタリアでは、「バンコ(Banco)」でサクッと気軽に楽しまれているエスプレッソ。

バンコとは、イタリアのカフェ「バール」のカウンターを指す言葉で、バンコでの滞在時間はおよそ数分。通勤前に、食後に、仕事の合間に、仕事帰りにと、1日に何度もバンコを訪れてエスプレッソを立ち飲みすることも決して珍しくありません。

そんなイタリアスタイルでのエスプレッソ体験ができる「Caffè Italia カフェコーナー」には、来場者や出展者が朝から閉館時間まで絶え間なく行列を作り、期間中4日間で3,000杯以上を提供。FOODEXの一角にイタリアの街角が出現したかのような賑わいを見せました。

本場イタリア流!エスプレッソの楽しみ方

エスプレッソは、細かく挽いた豆から蒸気の圧力で一気に抽出したコーヒー。イタリアではカッフェと言えばエスプレッソのことを指すくらい、最もポピュラーなコーヒーとして親しまれています。

エスプレッソには、ティースプーンに山盛りの砂糖1~2杯を入れて飲むのがイタリア流。エスプレッソの上にできる上質な泡「クレマ」に砂糖を乗せてじんわりと沈む様子をしばし眺めます。

このときにあまり混ぜ過ぎないこともポイント。上質なクレマは豆が新鮮な証でもあり、クリームのようななめらかな飲み口もエスプレッソの醍醐味だからです。クレマをなくさないように、少しかき混ぜたら2口から3口でぐいっと飲み干します。

すると、カップの底には溶けきらなかった砂糖が残ります。それをスプーンですくって食べると、まるでチョコレートのような風味が楽しめます。

エスプレッソを飲み比べ!地域性やブランドの味の違いを楽しむ

今回提供されたエスプレッソは、FOODEXに出展したコーヒーブランドの豆8種を使用。ロンバルディア州からカンパーニア州までイタリア全土から集まったブランドはいずれも日本未上陸のため、新しい味わいを求める多く来場者からも注目を集めました。

エスプレッソはイタリア全土で親しまれていますが、一般的に北イタリアではあっさりとした味わいが好まれ、南下するほどにコク深い一杯になると言われています。

そういった地域性も体感してほしいと「Caffè Italia カフェコーナー」では来場者がお好みの豆を選び、2種のエスプレッソを飲み比べながら味わいや香りの違いを確かめました。

日本では「苦い」「少ない」「飲みにくい」とあまり浸透してこなかったエスプレッソですが、来場者からは「こんなにおいしいと思わなかった」「飲み比べたら全然違った」「砂糖をたっぷり入れて飲むとデザートみたい」といった驚きや感動の声が相次いで聞こえました。

日本未上陸!「Caffè Italia カフェコーナー」で提供した個性豊かなイタリアンコーヒー豆8種

※以下、コーヒー豆紹介のテキストは「Caffè Italia カフェコーナー」内展示を参照

MIKAH OPERA N.1/MIKAH PREMIUM COFFEE(ロンバルディア州)

世界46カ国以上で楽しまれている「MIKAH PREMIUM COFFEE」は1984年にミラノで創業したメイド・イン・イタリーのコーヒーブランド。

「MIKAH OPERA N.1」は主に南米とアジア(一部中央アフリカ)で生産されたアラビカコーヒーのブレンド。

単一のアラビカ種では得られないミディアムボディは甘い味わい。焼きたてのパンの香りを思い起こさせる非常に心地よいアロマは、ビロードのようなクリームを伴います。長く余韻を残すエレガントなフレーバーも魅力。

MIKAH PREMIUM COFFEE
https://mikahworld.com/

SUPREMO/NERONOBILE(ヴェネト州)

イタリアコーヒー業界屈指のメーカー「NERONOBILE」。

アラビカ種のブレンドコーヒー「SUPREMO」は、フルーティーで非常に香り高いブレンドで、ほのかな甘味と長い余韻が特徴。

その味わいはコロンビア、ニカラグア、ブラジル、グアテマラ、ホンジュラスといった南米産アラビカ種をバランスよくブレンドすることから生まれます。アラビカ種のコーヒーはカフェインが少ないため、一日中どの時間帯でも楽しめます。

NERONOBILE
https://www.neronobile.com/

BIOCAFFÈ GRAN MISCELA/Caffè Haiti Roma(ラツィオ州)

「Caffè Haiti Roma」は1950年にローマで創業したコーヒーブランド。

100%オーガニックで、100%フェアトレードの認証を受ける「BIOCAFFE’GRAN MISCELA」は、国際カフェテイスティング競技会にて2度の金賞受賞。

美しいヘーゼルナッツ色のきめ細やかなクレマに、しっかりとしたボディは甘くまろやかな味わいが楽しめます。

アロマ構成も極めて豊か。柑橘系のデリケートな果実の酸味、リコリスやコショウを思わせるほのかなスパイス香、クルミやヘーゼルナッツが際立つ木の実の香りから成り、チョコレートペストリーやアマレットのニュアンスも感じられます。

Caffè Haiti Roma
https://www.caffehaitiroma.it/en/home-en/

100% ARABICA BAR/CAFFÈ TROMBETTA(ラツィオ州)

「CAFFÈ TROMBETTA」は、焙煎で100年以上の伝統を誇り、コーヒー生産においても権威あるイタリアブランド 。

「100% ARABICA BAR」は、厳選された上質なアラビカ豆を使用。上品で濃密な香りと芳醇で洗練された味わいを1杯のコーヒーに凝縮しました。

CAFFÈ TROMBETTA
https://www.caffetrombetta.it/

MAJOR/ SAQUELLA(アブルッツォ州)

エスプレッソに情熱を注ぐイタリアの老舗メーカー「SAQUELLA」。

「MAJOR」は中米とブラジル・バイーア地方の高地農園で栽培・選別されたアラビカ種95%に、ジャワ島産の特別なロブスタ種を加えた上品なブレンド。

フルーティーなノートとヘーゼルナッツの香りを持つ、甘く包み込むような風味が特徴。カップにできるベルベットのようになめらかなクレマにも注目。長く心地よいアロマの余韻を感じるエスプレッソです。

SAQUELLA
https://www.saquella.it/

100% ARABICA BIOLOGICO MONORIGNE PERU/ CAFFÈ GIOIA(カンパーニア州)

1949年、カンパーニア州サレルノ県の小さな町エボリで夫婦が始めたコーヒーブランド「CAFFÈ GIOIA」。

「100% ARABICA BIOLOGICO MONORIGNE PER」は、ペルー北部の小さな山間、アマゾンの森林の木陰で化学肥料や殺虫剤を使用せずに有機農法のみで栽培された高品質の様々なアラビカ種をブレンドした100%アラビカコーヒー。

甘く芳醇な味わいで、天然カフェインが少ないブレンド。濃厚でしっかりとした香りはフローラルエッセンスとトロピカルフルーツのフレーバーが織りなすマジカルな旅へと誘います。ほどよいボディとほどよい酸味のミディアムローストのエスプレッソ。

CAFFÈ GIOIA
https://en.caffegioia.com/

ENEA/ CAFFÈ POMPEII(カンパーニア州)

カフェ・ポンペイはナポリの伝統的な職人技と最も先進的な技術を融合させ、常に安定した品質を目指し続ける焙煎カンパニー。 

「ENEA」はアラビカ種95%とロブスタ種5%を用いた特上品で、長時間をかけて低温度で浅煎りしたコーヒー。フルーティな香りとスパイシーな風味にあふれ、まさに原産地に誘われたかのような香りの旅が楽しめます。

CAFFÈ POMPEII
https://www.caffepompeii.it/

MISCELA MAXIMA/ CAFFEN IL DON CAFFÈ(カンパーニア州)

1955年ナポリに誕生したカッフェン。

アラビカ種100%からなる「MAXIMA」ブレンドは、イタリア・エスプレッソ協会「認定イタリアン・エスプレッソ」製品認証を取得。

ベルベットのようにやわらかできめ細かくなめらかなクレマに、柑橘類やアーモンドの香りが漂い、味わいはトースト香、リコリス、バニラのニュアンスも感じられます。心地よい芳醇な後味がするコーヒー。

CAFFEN IL DON CAFFÈ
https://www.caffen.it/en/

おいしいイタリアエスプレッソを味わおう! 毎年4月16日は「イタリアエスプレッソデー」

イタリアでは4月の第2金曜日が、日本では4月16日が「イタリアエスプレッソデー」に制定されています。

イタリアエスプレッソデーとは、1906年4月のミラノ万博でBEZZERA社が「Caffè Espresso」と表記したのが始まり。

イタリアエスプレッソの魅力やおいしさ、楽しさを発信するとともに、イタリアのカフェ文化を伝え、豊かな生活を楽しむ空間や機会を提案する日として、国際カフェテイスティング協会イタリア本部が制定した記念日です。

同協会では、毎年参加店を募集。参加店にはオリジナルポスターやフライヤーを配布するほか、HPや各SNSで参加店のエスプレッソデーイベントを告知するなどのサポートを行い、今年も全国各地でキャンペーンが実施されました。

おいしいイタリアエスプレッソを飲みたい方は参加店をぜひチェックしてみてください。また、イタリアエスプレッソを提供するお店は、記念日を活用してみてはいかがでしょうか。
(※2023年のキャンペーンは終了しています。)

イタリアエスプレッソデー 参加店リストも掲載(IIAC Japan)
http://coffeetasters.jp/espresso_day.html#brochure